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CHAOS;HEAD(2008年4月30日 執筆)




          "<現実>と<非現実>、あなたは区別がついていますか?"
          (『CHAOS;HEAD -カオスヘッド-』パッケージより )




 バトルモノと見せかけて、中身は全く違うダメオタの葛藤ストーリー。
 感想は、「剣もヒロインも何のためにあるんだ?」…なのに展開が面白く良シナリオ。



■ シナリオ

 シナリオに関してだけは良作…なのですが、舞台設定や伏線などをほとんど無視した展開なので
 プレイヤーの期待という観点ではどうなのだろうと思ったりします。ちょうど真ん中がスッポリ
 と抜け落ちてしまったように、主人公覚醒、ラストバトルに飛躍した感があるので、それまでに
 特にヒロイン相互の関係性を軸にした物語が欲しいところでした。
 剣を持っている姿が全面に押し出された広告だったので、熱いバトルモノと期待していると、
 それとは別次元の物語展開なのはどうなのだろうか…。
 全体的に用意した舞台設定とばら撒いた伏線・要素に対してシナリオが短いような気がしました。
 プレイ時間では10時間前後と長いのですが、それでも舞台設定に見合うだけのシナリオに足りない
 感触です。ただ展開自体は面白く、過剰なほど主人公の内心描写が細かいです。
 あと、エンディング後の後日談など(特に主人公と七海や梨深の生活)がみたかったです。


■ キャラ

 主人公と星来のウザさを除けば、どの登場人物もキャラクタが明確で魅力的です。

 @ 西條七海

 個人的にこの作品のプレイ意義の8割を占めるであろう妹。
 かじりかけのフィッシュバーガー半分よりもおまえが食いたい。
 おかげで主人公の言動に憎さ100倍。氏ねではなく(ry

 A 咲畑梨深

 多分、プレイ前は一番人気が高かったがプレイ後は人気が下がっていそうなキャラ。
 最初からほぼ最後まで梨深の中では『将軍>主人公』という行動原理で動いていたので、
 その部分がプレイヤーを引き付けにくかったのかもしれないです。
 最初、登場した時はキターッという感じだったのが、物語が進むたびに、
 「ええぃ、梨深はいい! 七海だ!七海を出せ!」とか思うようになったり…。

 B カエル家の店員

 バンバンっすよw 
 エンディング後、カエル家がつぶれた後の彼の就職先が気になったり…。


■ BGM

 とくに印象に残ったものはないです。
 よく聴いてみるといいBGMが多かった気がするのですが、盛り場なんかでもBGM自体が
 それほど演出においてウェイトを占めているわけではなかったので印象薄いです。
 個人的に『Doubt』が好きです。


■ 総評

 舞台設定とシナリオがちぐはぐで、なんのためにヒロインと剣がでてきたのか解らないという感想。
 プレイヤー的には、ヒロイン達がディソードを手にお互い戦い続けるうちに事件の全貌が判明して、
 最後にはヒロインと主人公の心がひとつになってみんなで共通のラスボスに立ち向かう…なんて展開を
 予想したくなりますが、主人公覚醒でほぼ終了してしまったのがなんとも…。
 ヒロイン同士のバトルなどを見たかった人も多いのでは、と想像してます。
 シナリオもキャラも良かっただけに、用意した舞台設定に忠実なバトルモノ展開が見たかったです。




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