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きゃんきゃんバニー6 i-mail   (2003年3月20日 執筆)



 見どころ: システム、主題歌


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  本作をお持ちの方はオープニングムービーをスタートさせる等
  の方法で、ただちに主題歌を流してください。
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  ♪メル友かぁらはーじめる、恋はっモバイル気分♪

  どこからでぇもあーなたと、アクセースゥできるのっ♪

  瞬時にぃひぃ〜とぉーめぼれ♪

  "i"の".com"(愛のドットコム)

    ターイプぅ〜とは〜言えないけど 加速ぅ付けぇ滑り落ちーる

    恋の行方誰か分かる? 

    どうか 彼に気持ちすぐに伝わるはず♪

    運命の人だとー予感がぁしたから〜 1か0か愛のーバーチャルリアリティ

    きぃーいっかけをつーかんで〜デートォ〜にぃ誘って♪

    わたしを好き?嫌い? 本音 どこにあるの♪





■ どんなゲームか?

 一浪一留24歳貧乏学生が新型モバイルのテストユーザに選ばれて、調子こいて
モバイル片手に、ナンパ三昧な青春を嘔吐するゲーム。
モバイルの画面には、擬似人格を備えたキャラクター、モバイルナビゲーション
コミュニケータ、通称モナコなる女の子が登場し、あらゆるストーリーに絡んでくる
ことが無い。魅力溢れる女の子たちとのメール交換の過程を楽しむどころか、画面右下
の、プールで耳に水が入ったのかのような謎な行動を披露するモナコと、傍らでお愛想
程度にモナコに調子を合わせている5秒で描けそうな犬っぽい生物が気になり、
それを鑑賞するうちに時間が過ぎていくゲーム。

 



■ 面白かったランキング



 5位:メールのやり取り

  斬新なアイデアである。



 4位:多忙を極める主人公

 なぜ、もう少し余裕を持った生活ができない、といわんばかりのあわただしさ。
 デート中の電話はもちろんのこと、キスしようかというときにまで電話が
 かかってくる始末。



 3位:チェックイン‥

 作中に売れっ子アイドルとして登場する榊亜美。主人公とはメールの誤爆を
 通じてメル友になり、デートをすることに。昼真っから繁華街にナチュラルに
 繰り出したため、ファンに見つかり囲まれ亜美自爆。とりあえず主人公が手を
 引き一気に逃亡。イベントCGの場面の次の瞬間にはラブホテルの一室。
 いつのまにか気付かずに逃げ込んだらしい、と主人公。



 2位:神をも超える漢

 2人をめぐり合わせたのは神の思し召し(おぼしめし)、と静かに目を閉じ
 祈り捧げる少女に真っ向から反論。最後には信仰心厚い少女を屁理屈で言い
 負かして主人公大勝利。主人公、かっこいい。



 1位:主題歌「i.com」(最上記参照)


   削除したーり うーわがきぃ

   いつもーゲーム感覚♪

 <解説>
  ここで最も気にしなければならない事は"主語"である。
 すなわち、主人公(♂)かヒロイン(♀)か‥。
 歌詞の後半から察すると主語はヒロインとなり、アドレスの削除、上書き(ってどんな場合だ??)
 を日常的に行う、現在の若者に代表されるような刹那的交友関係がヒロイン像の中に浮かび
 上がってくる。つまり、五股六股はお互い様である。
 また、主語が主人公男の場合、想像するにおぞましい台詞回しの数々はまさに最上級という
 意味でのロマンチストであろう。


   アドレスなーら 夜空の星よ〜りぃあるケド

   こころにぃつぅーたぁ〜わるの キ・ケ・ンなシンパシー

   胸騒ぎぃ〜 感じてーいる〜

   このひ〜とねぇ〜 ホントかしぃら?

   なぜかいつも揺れる気持ちまさか!

   彼がさがし求めてた男(ひと)なぁ〜の〜!?

 <解説>
  何気に笑えてしまうのは「このひ〜とねぇ〜 ホントかしぃら?」と今、目の前にいる運命の人(?)
 に疑いの眼差しを向けている、という構図が妙にリアリティである点だろう。
 「彼がさがし求めてた男(ひと)なぁ〜の〜!?」から読み取るに、ヒロインのイメージからくる
 運命の人とは随分かけ離れた人物像であることが伺える。
 蛇足ながら「瞬時にぃひぃ〜とぉーめぼれ♪ 」と歌詞中に出てくるフレーズに反して、誰一人と
 して一目惚れしたヒロインはいない。ゆえに「一目惚れ」とは精米の固有名称等の可能性もある。


   お〜しゃべりを重ねて わたしぃを分かって

   特別ならそうと 好きとぉ言ってほしいぃ〜

   夢のボートに乗り 月へこーぎだして

   やさしく微笑んで キスを〜してほぉしいの☆

 <解説>
  「夢のボートに乗り 月へこーぎだして、やさしく微笑んで キスを〜してほぉしいの☆」
 公園ボートに完全宇宙服の2人が抱き合ってキスをしようと・・

   「ゴチッ」
 
 不覚にもこんな絵を思い浮かべたり…


   横顔がぁ〜 ステキだぁ〜から〜

   恋はーもう ジェットコースター!

   速く強く滑り落ちるちから

   そうよ! きっと誰もとめられなぁいぃぃぃ!!

 <解説>
  完全にヒートアップ。絶対に誰も止めたがらないと思います。

   運命の人だとー予感がぁしたから〜 1か0か愛のーバーチャルリアリティ

   きぃーいっかけをつーかんで〜デートォ〜にぃ誘って♪

   わたしを好き?嫌い? ホ・ン・ネ どこにあるの♪

 <解説>
  「1か0か愛のーバーチャルリアリティ」
 本作では1か0かというよりも、選択肢1つで運命が決まるあたり、
 いちかばちかと言えよう。





■ BGM

 Ami's Theme

 やっぱりF&Cの音楽は好きです。
 アイドルという感じの曲で軽快なリズムと内に秘めた明るさ
 がこのキャラクターと見事にマッチしていて、榊亜美=この曲、
 という方程式がすんなりと頭に染み込んでいきます。
 聞いた数刻後には携帯電話の着メロ作曲機能で打ち込みを
 始めてしまいました。(笑)


 Nanae's Theme

 曲の作り方、バランスが絶妙と思わせる一品。
 マリンバとエレクトリックピアノ、各種打楽器等で織り成す夏いっぱいの音の缶詰。
 特に小節の区切りごとの打楽器の存在感は素晴らしいの一言に尽きます。


 Morning Theme

 作中で朝の目覚め時に使用されていた曲。
 朝起きて両手を天井に向かって、ぐっと伸ばす。
 そんな時のBGMという感じがして、聞いているうち
 に「今日もがんばるぞっ」という気になれます。


■ ベストキャラ

 なし。

■ システム

  気にせざるをえなかったのが斬新なメールシステムのもつ問題点です。

  まず、メールの送受信の相手の数について・・。
 多数のヒロインを相手にする以上、メールも多数のヒロインから送られ
 てくるわけですが、そのメールを読む際1人につき10秒程で読んで返信、
 そして次のメール・・というように、とにかくそのヒロインに向ける
 意識の時間が細切れになるうえ、送られてくるメール全てがヒロイン
 という贅沢極まりない、もといヒロインからのメールという希少価値
 が全くないあたりに問題があります。

  また、メールのやりとりに関しても結構重大な問題があります。
 メールの質がすべて均一である事に加えて、主人公の採れる行動も
 まるで内容を伴わない(つまり決してキャッチボールの続くことがない)
 メールを返信するか、さもなければ数当てゲームと化したお誘いメールを
 送るかのどちらかで、このメディアを使う面白みがまるで欠落している
 ように感じます。(但し、お誘いメールを送信した後のOKかNGの答えが
 返ってくるのを見るのは唯一、楽しい部分だろうけど…)

  そして、メールの特性が生かされているかについてですがこれが一番問題です。
 メールの文面の種類には苦労が伺える程の種類があるにもかかわらず、メール
 に込める事ができる意思や意味がほぼ皆無なのです。コミュニケーションから 
 切り出したような(切り取ったではなく)定型の応答が延々と続いているために
 メールが感情を経由することなく、形だけのやりとりが繰り返されるのは相当に
 退屈を感じました。

  発想が斬新なゲームだっただけに、メールというメディアの持つ双方向性を
 感情のキャッチボールというレベルで表現可能なシステムにしてほしいと
 感じました。とりあえず、メール時の音声を消して、リアルに会うときは音声
 のみでプレイすると臨場感を楽しめるかもしれません。



■ まとめ
 
 総評としてはお手軽に楽しめる恋愛AVGといったところ。
 プレイ時間も短く結構楽しめる。突っ込みを入れながら
 のプレイがおすすめ。ディスプレイにチョップを入れるときは
 バファリン3錠分の優しさを込めて。





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